早稲田都市計画フォーラム連続セミナー02 オーセンティケーション―地域のすがたを模索する:なにをどこまで変えるのか?

人口減少とともに過去の保存と未来の構想の関係が変わる分水嶺にいる私たちは、地域らしさとは何で、残すべきもの・新たに追求するものは何かを問い直す必要がある。オーセンティシティ(地域らしさ)を追求する過程、それが「オーセンティケーション」である。ここでは、行政の都市計画でも、住民のまちづくりでもない、第三のうごきを取り上げて、オーセンティケーションを誰が、どのように模索していくのかを考えたい。

日時:3月18日(月)18:00~20:30

会場:日建設計PYNT(東京都千代田区飯田橋2-18-3​) + オンライン併用

ZOOM ID:

https://us06web.zoom.us/j/83597356475?pwd=N7B4XP3RbEFKQ5YxoMl2cCSQT095jk.1

ミーティング ID: 835 9735 6475

パスコード: 377312

登壇者:吉江 俊(コーディネーター/早稲田大学講師)

    津島 英征(サービスデザイナー)

    中山 慶(株式会社R O O T S 代表取締役)

    向井 ひなの(konete 店主)

参加費:無料

主催:早稲田都市計画フォーラム
共催:早稲田まちづくりシンポジウム2024実行委員会(委員長:後藤春彦)

主旨:

わたしたちが構想する未来は、地域の歴史と文脈をどこまで引き受けることができるだろうか?あるいは、どこまで引き受けるべきなのだろうか?

日本の人口は、2004年の1億2784万人をピークに減少を続けている。2050年には9500万人、2100年には6400万人まで半減するとさえ予測されており、これが示しているのは、過去の人びとが残してきたものを将来維持する人びとが絶対的に不足しているということだ。私たちは、「守ってきたものをこれからも守り続ける」ことができるのか、それとも考えを根本から変えなければならないのかが問われる分水嶺にきている。

都市社会学者のシャロン・ズーキンは、地域の真正性、平たくいえば「地域らしさ」のことを「オーセンティシティ」と呼ぶ。そして、オーセンティシティは古いものに限らず、新しく生まれてくる活動にも宿るのだという。「地域の古いものをひたすら遺せばよい」というのではなく、「なにが地域らしさなのか」をみなが議論し考えていくプロセスにこそオーセンティシティは宿る、というのがズーキンの主張だ。本セミナーはこれを「真正性」ではなくて「真正化」、つまり「オーセンティケーション」というプロセスの名前で呼んで考えたいと思う。

人口減少とともに過去の保存と未来の構想の関係が変わる分水嶺にいる私たちは、「オーセンティケーション」を考えなくてはいけない。そしてここでとりあげたいのは、行政の都市計画でも、住民のまちづくりでもない、第三のうごきだ。大小さまざまな主体が、ときに都市計画とは異なる立場から、それぞれの方法で地域のアイデンティティを再構築していく事例が近年頻出している。そこでは、少人数の人びとが地域内外の主体と連携して、既存環境を大きく変えていくこともめずらしくない。脱成長・人口減少時代でなお地域を変えていけるのだ、という希望をもたらしてくれる事例であるが、同時に、そのときのオーセンティケーションはどうなるのか? が問題になる。

地域のアイデンティティをめぐって、誰がなにを受け止め、どこまで変えるのか。個人のストーリー、「自己表現の延長にある地域づくり」がもてはやされる時代に、まちのオーセンティシティをどうやって模索していくのだろうか。本セミナーでは、このことについて考えたい。

※本セミナーは、7月20日(土)に早稲田大学小野記念講堂にて開催予定の、早稲田まちづくりシンポジウム2024「舞台化するまちづくりの光と影―ひとりひとりが表現者となる時代の公共性を問う」の連続事前セミナーの一つとして開催されます。このシンポジウムでは「コモニング」(空間)、「オーセンティケーション」(時間)、「オーガナイジング」(仲間)の3つの側面から、過渡期のまちづくりのあり方を議論します。